2つの種類があるデジタルサイネージの仕組みについて
デジタルサイネージには、コンテンツを映写する仕組みが2種類あり、導入にあたり、その違いを理解する必要があります。まずはスタンドアロン型デジタルサイネージについてですが、機器にインターネットなどのネットワークを接続せずに、USBメモリやSDカードといった記憶装置を用いて表示するタイプです。これは、作成済みの動画および静止画をデータ保存した記憶装置を映写機器に直接差し込み、内蔵するメディアプレイヤーにてコンテンツを反映・再生させる仕組みによるものです。ネット接続を必要としないので、基本的には記憶装置とディスプレイ・そのスタンドのみで運用ができ、ネットワーク構築などの設置工事が不要なため、導入しやすいという長所があります。
その一方で内容を更新する際は毎回、手動による差し替えの手間と時間がかかり、複数端末の同時変更はできません。そのため、運用する台数が少なくて更新頻度が低い場合に適したタイプになります。次にネットワーク型デジタルサイネージですが、ローカルネットワークを含むネットワークに機器を接続してコンテンツを配信するタイプで、複数の場所での設置であったとしても遠隔にて操作ができ、予約による自動配信が可能です。短時間に何度も更新する必需のあるコンテンツに適しており、導入の際に設置工事などの費用はかかりますが、スタンドアロン型と比較して運用の手間・時間はかかりません。
また、高所などの手が届かない場所への設置に便利です。加えて、情報の一括・同時配信が可能なため、異なる場所への共通で統一した情報を配信できます。さらには、リアルタイムの更新が必要な情報の提供ツールとして活用できるため、天気予報やニュースはもちろんの事、緊急性の高い速報や災害情報などの即時性が求められるコンテンツに最適です。それぞれの仕組みに長所・短所があるため、自社に最適な仕組みはどちらであるか、慎重に検討しましょう。